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八王子市船森公園公衆トイレ設計競技
浮遊する帯がつむぐ「へだたりながらもひとつながり」の⾵景ーすべてのジェンダーに配慮したこれからの公衆トイレのあたらしい「かた」ー

設計
斎藤信吾建築設計事務所
施主
東京都八王子市
所在地
東京都
用途
公衆便所, 公園
構造
S
規模
地上1
敷地面積
-㎡
延べ面積
約50.00㎡
状況
設計提案
提案日
2025/12/1

八王子市船森公園公衆トイレ設計競技

本計画は、東京都八王子市・船森公園における公衆トイレ設計コンペの提案です。「浮遊する帯がつむぐ風景」をコンセプトに、これまでネガティブに捉えられがちであった公衆トイレを、公園の風景をつくり出すポジティブな存在へと転換することを目指しました。

本提案の特徴は、分棟型と一棟型の中間に位置する、新しいトイレの「かた」を提示している点にあります。男性・女性・こども・バリアフリーといった機能ごとのユニットを分散配置しながら、それらを高さ約1.3mの「浮遊する帯」によって緩やかに接続することで、「へだたりながらもひとつながり」の空間を形成しています。帯の下部には植栽を設け、視線をやわらかく遮りつつ、光や風が通り抜ける開放的な環境をつくり出しています。

ゾーニングは固定的なものではなく、社会状況や運用に応じて柔軟に変化することを前提としています。例えばイベント時には、男性用トイレの一部を女性用として開放することや、将来的には全体をオールジェンダートイレとして運用することも可能です。このように、性別による区分と機能による選択を併存させることで、多様な利用者に応答するインクルーシブなトイレ空間を実現しています。

また、四方に開かれた配置計画により、公園内に新たな動線と人の流れを生み出し、防犯性の向上にも寄与しています。各ユニットの前には共用の待機スペースを設けることで、付き添いや見守りといった行為にも対応し、誰もが安心して利用できる環境を整えています。

構造はシンプルな鉄板構造とし、ユニット化による施工性とコストの合理性を確保しています。外装には光沢のある金属仕上げを採用し、周囲の空や植栽を映し込むことで、時間や季節によって表情を変える風景をつくり出します。また、自然換気を促す計画により、清潔で快適な内部環境を維持します。

本提案は、公衆トイレを単なる付帯施設としてではなく、人々が立ち寄り、風景を共有する場として再定義することで、都市と公園に新たな価値をもたらす試みです。

#コンペティション・プロポーザル, #ワークショップ

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