← Back to PROJECTS

WOODLAND CANOPY
森の樹冠

設計
斎藤信吾建築設計事務所
施主
NOT A HOTEL DESIGN COMPETITION 2026
所在地
鹿児島県
用途
住居
構造
S
規模
地上1
延べ面積
389㎡
状況
設計提案
提案日
2025/9/22

NOT A HOTEL DESIGN COMPETITION 2026

本提案は、NOT A HOTEL 2026のために構想したものであり、屋久島の原生林という世界的にも稀有な環境に対し、自然と共生する新たな建築の「かた(typology)」を提示するものです。屋久島は、太古からの森が今なお息づく、多様な生命を育む場所です。本計画では、過去の開発の痕跡が残る大地を、建築によって再び生き還らせることを目指しました。

森への介入を最小限に抑えながら、雄大な自然の中で新たな空間体験を生み出す「WOODLAND CANOPY」を提案しています。建築を地面から持ち上げて浮遊させることで、地表には光や風、水の流れが保たれ、動植物が自由に行き交う環境を確保します。ピロティによって持ち上げられた床からは、森の樹冠を間近に感じることができ、さらにその先には山の稜線や太平洋の水平線が広がります。近景と遠景が重なり合うことで、奥行きのある豊かな風景が立ち現れます。

また、敷地の緩やかな傾斜に応答し、建築全体はスパイラル状に上昇する構成としています。床は水平とせず、地形に沿って緩やかな勾配を持たせることで、造成を最小限に抑えています。この「SPIRAL CANOPY WALK」は、地表の植生から樹冠へと至る連続的な体験を生み出し、森の内部を逍遥する新たな動線を形成します。

空間構成は、既存の岩場を起点として、水風呂・サウナ・浴室といった静かな領域から、寝室、キッチン・ダイニング、リビングへと連続し、最終的には山の稜線へと視線が開けるデッキやプールへと至ります。プライベートからパブリックへ、閉じた空間から開かれた風景へと移行するシークエンスが、豊かな時間体験を生み出します。

本提案は、自然を「守る」だけでなく、「ともに生きる」ための建築のあり方を問い直し、森と人間の関係を再構築する新たな居住のかたちを提示するものです。

#コンペティション・プロポーザル

← Back to PROJECTS